なぜ電力会社は、原発を続けたいの?

Q.なぜ、電力会社は福島の事故後も変わらずに原発を続けようとするのですか?

A.お金のためです。


現在、福島第一原発事故がレベル7に達し、壊滅的な打撃を日本に与えていて、さらなる地震が襲ってくる可能性が高い。
そんな状況で、なぜ電力会社は原発を運転し続けるのか?
答えは一つ。お金です。

第一に、原子力発電を運転すること自体が電力会社の利益になります。週刊ダイヤモンド2011/4/16号では、p43で「原子力発電は金の卵を産む鶏」と題し、原発の設備利用率とキャッシュフローの推移が連動していることをグラフで示しています。そう、原発を稼働すれば稼働するほど電力会社が儲かるのです。もちろん、その仕組みは一般会計、特別会計、電源税など毎年数千億円の税金が投入されることと、核燃料の最終処理の費用を低く見積もっていることで成り立っています。

第二に、原子力発電を止めると、設備投資が無駄になるだけでなく維持コストだけかかってしまい、電力会社が損をしてしまうのです。

この二つの理由で電力会社は原発を止めないのです。地震断層の上に建設されて「世界一危険な原発」といわれている浜岡原発の運転を止めようとしないのも、上の理由からです。電力が足りなくなるから、という理由ではありません。

言いかえれば、電力会社は国民の財布、安全、未来を犠牲することで、利益をあげているのです。